インドネシアのバリ島に夏休みを利用して旅行してきました。「ハネムーンかよ!」ってぐらい謎にゴージャスな南国の旅と相成りましたが(マリンスポーツのバナナボートとフライ・フィッシュのコンボ技に殺されかけたり笑)、ここまで来たらインドネシアの民族音楽ガムランの楽器を買わずして死ねるか!ということで、ついカッとなって『ガンサ』を購入してまいりました。
ガムラン(wikipedia)
フライ・フィッシュ(Youtubeの映像)
自力ではバリ島の楽器店を探し出すことが出来なくて半分諦めかけてましたけど、日本人観光客ご用達として現地では有名らしいお土産屋さんに立ち寄った際に運よく発見したので飛び付きました。お値段は1,300,000ルピア=¥10,700ぐらい。さすがにこの楽器を買って帰る観光客は珍しいようで、包装してもらっている間に関係の無い店員スタッフがゾロゾロと集まりだし、観光客やタクシーの運ちゃん、それに休憩中のどっかのオッサンたちまでも何故か加わって、皆で事の成り行きを見守るという牧歌的ではあるけれど大事めいた事態に。「早計だったか」とさすがにあの時は少し動揺しましたけど、日本に帰国後してからこちらでの販売価格を調べてみると6万円代……、完全なる勝利ですわ(笑)。
あと、楽器の持ち帰り方で「空輸だ、船便だ」とゴネまくったこちらに、拙いながらも英語で頑張って対応してくれた店員のお姉ちゃん、あなたのこと一生忘れません。伝えたいのに言葉が出てこないっていう感じのあのもどかしげで悩ましい表情が、すごくピュアで良かったよ!でも、最終的には自分で日本まで持ち帰るという苦行が待ってたけどさ、重過ぎて手首が取れるかと思ったんだよね!
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ちなみに『ガムラン:gamelan』の音階は多くの民族音楽がそうであるように五音階でありまして、『ペロッグ:pelog』音階と『スレンドロ:slendro』音階と呼ばれています。ぺログ音階はバリ島で、スレンドロ音階はジャワ島で主に使用されるとのこと。Wikipediaぺログ項目によると「1、2、3、4、5、6、7の七つの音の中で1、2、3と4、5、6が大体110-150セントに位置付けられる音階である」とあるので西洋音楽の12平均律とは調律がズレており、西洋楽器の代表格であるピアノなどでぺログ音階の「C, Db, Eb, G, Ab」を弾いてもガムランの響きとは違うものになります。
ついでに「110-150セント」のセントとは、平均律の半音を100段階に分けたその1単位のこと。したがって半音は100セント、1オクターブはその12倍になるので1200セントとなります。つまりガムラン楽器のチューニングには若干の幅があるという話になってくるわけで、一般的に「ラ=440ヘルツ」で統一される西洋音楽とは違い、合奏ともなると楽器同士による不協和音も含まれるという話になってくるのでしょうかね、この辺は詳しく調べていませんが。
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それで、自分が購入した『ガンサ』の音を録音してみました。ガムランの旋律は無視してフィーリングによる乱れ打ち、とは言うものの深夜だったので控え目で、且つ初めての演奏による戸惑いもあり「迷い箸」ならぬ「迷いハンマー」での演奏となっております。(というか琉球音階に聴こえるのは何でだ!!セントの狂い幅が少ないのかな……)
そして、西洋楽器ギターとのコラボも実現、チューニングをセント単位なんかでは当然合わせていませんので、絶対音感殺しの楽曲となっているのではないでしょうか。
最後にこれが本物のガムランの演奏ということで。
gamelan gong kebyar