スタインバーガーとレガート奏法

 何かに恋焦がれる様子を「ショーウィンドウのトランペットをながめる黒人少年」と形容したりしますけど、その元ネタと思しきサッチモ幼少期の逸話とか、毎日ギター屋に通って弾き続けていたら店主から出禁をくらってしまったクラプトンだかジミー・ペイジの子供の頃の話(これはうろ覚え、違うギターリストかも)など、憧れの楽器にまつわるミュージシャンたちのエピソードは尽きないもの。ちなみに彼らのようなレジェンドたちと比べるのもおこがましいながら、自分も買いもしないのにギター屋に足繁く通っては試奏という名の営業妨害的なことを学生の頃はよくやっておりました、すいませんでした。あと、つい先日も楽器店で弾いてしまいました、ごめんなさい。でも今回は購入する予定で動いています、ネットの店かもしれないけど。実店舗で現物下見したら注文はネットの最安点でポチるよねwっていう……、もう謝罪の言葉が見当たらない。



 今回は久々にスタインバーガーが欲しい熱が再燃、コード感をキープしたままアーミング出来るトランストレムを使って捗りたいという欲求が強まって、エドワード・ヴァン・ヘイレンも使っていたモデルの値段を調べてみたら40万とかする!プレミア価格過ぎるので、たしか廉価版のスピリッツが数万円で販売していたよな、あれもトランストレム搭載してたんじゃなかったっけ、と淡い期待を胸に楽器屋へ凸ってまいりました。

 結論から言うと、スピリッツ製のギターは取り扱ってない上に、売られていたスタインバーガーにもトランストレムは乗っていなかったという残念オチでありました。普通のギターに比べるとデザインの形状的に1kgぐらい軽いっていうアドバンテージはあるけど、ダブルボールエンド弦の割高かつ調達に苦労しそうなことを考えると、まあ色々と厳しいかなと。買っても弦が錆びから弾かずに放置とか、無駄遣いすぎる。もっと調べて、トランストレム搭載の中古スタインバーガーをネットオークションで落とすのが一番現実的、というかそれ以外の選択肢が無いというのも事実。楽器屋には悪いが、売ってないんだから仕様が無い。でも、ちゃっかり試奏はさせて頂きました。

 そもそも、なぜスタインバーガーなのかというと、エディーもさることながら、アラン・ホールズワースに最近またハマって(エディーとホールズワースの泣ける関係秘話は割愛)、というかあのウネウネサウンドを修得したいという願望は常々抱いているんだけど、そのためにはやっぱり形からということで、ギターも真似ないと……、といつも通りの思考プロセスが働き、アーティストの使用モデルを買おうと吟味している状態にはまり込んでます。この購買意欲の刺激のされ方はしばらくすると沈静化してきて、それからちょっとするとまた始まるパターン化した欲求ですが、スタインバーガーに関しては、①ギターのボディーが小さいので弾きやすい②トランストレムで面白い曲作りが出来そう、というはっきりした利点があるので、必ず購入まで漕ぎ着けたいところ。

 それで、アラン・ホールズワースといえば、ウネウネサウンドと形容されるレガート奏法が有名なわけですが、Youtubeで彼並に、いやそれ以上にウネっている人を見つけました。Marshall Harrisonという人で、この方一応CDとか出している様子ながらプロじゃないっぽいんですよね。ホールズワースと違って、あまりアームは使わないで早弾きでゴリ押すところもあるけど、とにかくここまで弾ける素人さんは見たことないので、一度ご覧あれ。

Marshall Harrison

Here we are experimenting over a latin vamp with some really outside labratory ideas. Hopefully no ears were harmed in the process. It was great having an ...

Allan Holdsworth
https://www.youtube.com/watch?v=2LSgcSPOe5U&feature=related

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で