『コンプライアンス 服従の心理』:女性従業員が裸にされて身体検査を受けるまで

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アメリカ某ファストフード店で実際に起きた事件を題材にした作品。犯人は店に電話をして、警察を騙ったうえで捜査に協力するよう店長or店長補佐を誘導、嫌疑があるとされた店の女性従業員を呼び出させ、その場で裸にして身体検査するように仕向けた事件。犯人のデビッド・スチュワートが2004年に捕まるまでの10年間で、同様の手口の犯行は全米30州以上の広範囲に渡り70回以上も繰り返されたそうで、日本では「ストリップサーチいたずら電話詐欺」という長大な名で知られているとのこと。中でも有名?なのが、その一部始終が防犯カメラに映されていたマクドナルドでの犯行だと思われます。実話って言っても映画は演出でかなり盛ってる気がしたけど、防犯カメラの映像もそのまんま!

あらすじ
忙しい金曜日のファストフード店。店長のサンドラ(アン・ダウド)は、一本の電話を受ける。相手は警察官を自称するダニエルズ(パット・ヒーリー)で、店の若い女性従業員が客の金を盗んだので捜査に協力して欲しいという内容だった。店長としてトラブルを抱えることを嫌うサンドラは、ベッキー(ドリーマ・ウォーカー)を呼び出して彼女の持ち物を検査する。早く済ませて仕事に戻りたいサンドラであったが、ダニエルズはなんとしても盗んだ現金を見つけなくてはならないと主張、検査内容を過激なものにエスカレートさせていくようにサンドラを誘導する……。

コンプライアンス 服従の心理,COMPLIANCE,クレイグ・ゾベル,アン・ダウド,パット・ヒーリー,ドリーマ・ウォーカー,ロバート・D・ヘア,洗脳,マインドハック,マインドコントロール,ストリップサーチいたずら電話詐欺『ファニーゲーム』以上に胸糞悪い、サンドラがアホ過ぎ、店の人間みんな馬鹿、って言いたくなるけど、実際にこんないたずら電話詐欺に巻き込まれたら犯人の思うままに操られちゃう気もします。舞台も忙しい曜日のお店ってところがミソ。半分パンク状態の忙しさの中で「警察ですが……」と来るわけです。しかもサンドラみたいに被暗示性の高い店長がマインドハックされてしまった場合、従業員はその指示に従うしかないわけだから、店全体が犯人の手に落ちたのとほぼ同義です。そんな中で犯人は、監視役をサンドラから男に替えさせ、ベッキーに対して卑猥な取り調べをするように指示していきます。

コンプライアンス 服従の心理,COMPLIANCE,クレイグ・ゾベル,アン・ダウド,パット・ヒーリー,ドリーマ・ウォーカー,ロバート・D・ヘア,洗脳,マインドハック,マインドコントロール,ストリップサーチいたずら電話詐欺サンドラの立場からすれば、彼女はトラブルを解決して、ただ店長として店の業務を全うしようとしただけだった、「警察」だと言われたからその指示に従っただけだ、そんな気持ちでいるはずです。作中で事件発覚後にサンドラがテレビインタビューに答えるシーンがありますが、「なんであなたは……、どうしてあなたは……」と一通り問い質され吊し上げられた後になって、彼女はインタビュアーに「あなたどこ出身?ああ、いいところね」と朗らかな笑みをこぼします。この期に及んで笑うとか、この人は本当に馬鹿なのかもしれないと思わせられますが、これ以上ないほどしがなく善良な市民である「サンドラ」のような人こそ、権威的なものを疑うことを知らずに操られてしまうのだろうということを物語っている気がします。

コンプライアンス 服従の心理,COMPLIANCE,クレイグ・ゾベル,アン・ダウド,パット・ヒーリー,ドリーマ・ウォーカー,ロバート・D・ヘア,洗脳,マインドハック,マインドコントロール,ストリップサーチいたずら電話詐欺現場がどのようにマインドハックされていくかと描いた作品として秀逸な本作ながら、犯人についての情報は子持ちの会社員であることぐらいしか分かりません。実際の犯人デビッド・スチュワートはコレクションズ・コーポレイション・オブ・アメリカの従業員で、ここは刑務所・収容所運営会社とのこと。どういう精神構造の持ち主なのか分からないけれど、人を欺いてコントロールしたいっていうのは一種の「サイコパス」であり「反社会性パーソナリティ障害」だろうなと。『崩壊する介護現場』という本で知ったサイコパスの定義が興味深いので引用します。ちなみに『崩壊する介護現場』では介護施設を運営する著者の営業所で、サイコパス気質の従業員を雇い入れてしまったことで大変な損害を被った話が強烈。

サイコパスの定義
『診断名サイコパスーー身近にひそむ異常人格者たち』(ハヤカワ文庫、2000)の著者であるアメリカの犯罪心理学者・ロバート・D・ヘア氏の研究が、世界的にサイコパスの指針になっている。特徴として「口達者」「良心の異常な欠如」「行動に対する責任がまったくとれない」「罪悪感がまったくない」「過大な自尊心で自己中心的」「慢性的に平然と嘘をつく」「人を支配する」と定義して、これに加えて「刺激を求める」「共感性の欠如」「少年非行」「衝動的」「放逸な性行動」「数多くの婚姻関係」「寄生的な生活様式」「薬物経験」などの傾向を挙げている。私の経験からこれに「慢性的な愛情飢餓」、「過剰に同情を乞う」、「育った家庭の機能不全」、「刺青を入れている」、「数多くの転職経験」、「異性にモテる」、「同性の友人がいない」などを加えてもいいと思っている。
サイコパスは一言でいえば「虚言癖があり良心がなく、他人を操ることに長けている」人物といえる。

①口達者で表面的には魅力的
②自己中心的で、自尊心が強い
③病的に嘘をつく
④ずるく、人を操ろうとする
⑤後悔したり、罪悪感を抱いたりしない
⑥感情が乏しい
⑦冷淡で人に共感しない
⑧責任感の欠如
⑨退屈しやすく、刺激を求める
⑩寄生虫のように他人に依存して行動する
⑪欲望を抑えるのが苦手
⑫性的に乱れた行動をとる
⑬現実的・長期的な目標の欠如
⑭衝動的に行動する
⑮無責任
⑯少年・少女時代から犯罪歴がある
⑰幼児期から問題行動が多い
⑱保護観察・執行猶予期間の再犯がある
⑲短期間に数多くの結婚・離婚歴がある
⑳多様な犯罪歴がある

それぞれの項目を「あてはまる・・2点」「ややあてはまる・・1点」「あてはまらない・・0点」で採点し、40点満点中20点未満はサイコパスでない。30点以上はサイコパス。ただし専門家でも正しい診断ができるとは限らない面がある。


最近話題になった佐村河内守も程度の差があるにせよ同じような要素がある気がします。あの人の本、昔買ってしまったんだよな。。。

実際のマクドナルド防犯カメラ映像



 

コンプライアンス 服従の心理(2012)
COMPLIANCE
監督: クレイグ・ゾベル
上映時間 90分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(アット エンタテインメント)
初公開年月 2013/06/29
ジャンル サスペンス/ドラマ
映倫 R15+

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